みなさんこんにちは!
今回の記事は、

・大学生が取りやすいIT資格が知りたい!
・IT資格って、例えばどんなものがあるの?
というお悩みを解決する記事になっています。
エンジニアの需要が年々高まり、新卒市場から既に優秀なエンジニアの争奪戦が始まっている中、これからプログラミングを勉強して、エンジニアとしての新卒入社を目指している方々も多いのではないでしょうか?
また、エンジニアでなくとも、最低限の教養としてITに関する知識を身につけようとされている方も少なくないと思います。
そこで今回は、そうした大学生の方々に向けて、学生のうちに取っておくと役立つIT資格について、詳しく解説していきます。
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後半では、資格合格のためのロードマップの一例もご紹介していますので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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【大前提】プログラミングに資格は必要ない
まず大前提として、エンジニアになるためにわざわざ資格を取得する必要はありません。
資格をとってなかろうと、「エンジニア」として就職することができます。実際、未経験者大歓迎を謳うエンジニアの求人もたくさん存在します。
日本は、急速に大きくなっているIT人材の需要に対して、エンジニアの数が足りていない状況が続いており、それが大きな問題となっていることについて、ご存知でしょうか。
経済産業省・みずほ総研が調査したところによれば、日本は2030年までに最高で79万人程度不足するという見込みを出しています。
とはいえ、エンジニアになるためには、プログラミングスキルを初めとして、ITに関わる諸々の技術について詳しくならなければいけません。
逆に言えば、知識やスキルがあれば、他のエンジニアと能力的な差をつけることができます。
将来、エンジニアで高収入を得るためにも、学生のうちに取得できる資格は取得しておき、知識を蓄えておくのもおすすめです。
【大学生向け】エンジニア就職に向けて取っておくべき資格
エンジニアのためになる資格には、さまざまなものが存在します。
中でも、駆け出しのエンジニアが受験することの多い、以下の3種類の資格について詳しく解説しましょう。
- ITパスポート試験
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
ITパスポート試験
1つ目は、ITパスポート試験です。
ITパスポート試験は、基本情報技術者試験・応用情報技術者試験とともに、ITに関する国家資格として開設されています。
ITパスポート試験では、パソコンやスマートフォンなどのIT機器やシステムを利活用できるかを問われます。
ITパスポート試験では、情報化社会で生きていくための基本的な素養が問われます。したがって、エンジニアなどの特定の職業に関係なく、情報化社会を生きるすべての人にとってためになる資格ともいえます。
ITパスポート試験は、原則いつでも受験することができます。応募資格についても取り決めがないため、大学生でも気軽に受けられます。出題形式はCBT、つまりパソコンを使って問題を解く形式です。
ITに関わる国家資格の中では「入門編」的な立ち位置のため、難易度は低めです。
逆に言えば、ITパスポート試験に受かってもエンジニアのスキルとしては今ひとつです。したがって、エンジニアを目指すのであれば、次に紹介する基本情報技術者試験を最初に受けることをおすすめします。
基本情報技術者試験
2つ目は、基本情報技術者試験です。
ITパスポート試験よりも、よりエンジニアに向けられた資格で、駆け出しのエンジニアが最初に受験する資格として注目されています。
基本情報技術者試験では、エンジニアがIT機器や情報システムを開発・運用するうえで保持しておくべき、ITの基本的な知識が備わっているかが問われます。
ITの知識と一言でいっても、アプリケーションの構造やプログラミングといったソフトウェア的な分野、電子回路に関連するハードウェアの分野、ネットワーク、データベース、さらにはシステム開発を進めるためのマネジメント系、経営系など、非常に幅が広いです。
基本情報技術者試験では、広範囲なITの知識について広く浅く問われるのが特徴です。
試験自体は、毎年4月と10月に開催されており、ITパスポート試験と同様にパソコンを使って解きます。午前と午後で少し問題のスタイルが異なるものの、いずれも選択式の問題が出題されます。
特に、午後試験ではプログラミング言語について問われる設問があるのが特徴です。問題を解くには、プログラミングを読み書きできるスキルが必要になるため、基本情報技術者試験を学習すれば、必然とエンジニアに必要なスキルが身についていきます。
応用情報技術者試験
3つ目は、応用情報技術者試験です。
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位に位置する国家資格で、基本情報技術者試験よりもさらに一段階深い知識が問われます。
基本情報技術者試験を取得したエンジニアがスキルアップを図って受験する資格として注目されています。
出題範囲も基本情報技術者試験の場合と同様に、ソフトウェア・ハードウェア・ネットワーク・データベース・マネジメント・経営など、幅広いです。
出題形式は基本情報技術者試験と少し違っており、午前は選択式であるものの、午後は記述式になっています。
午後試験は問題文が非常に長く、限られた試験時間の中で必要な情報を問題文から抽出するための読解力が必要になります。
読解力を身につけるためには、過去問を繰り返し解いていく他に有効な方法はありません。詳しい試験対策については「【大学生向け】資格合格のためのロードマップ」を参考にしてください。
その他のIT系資格
最初に取り上げた3種類の試験以外にも、ITに関する試験は複数存在します。
上記資格をすでに取得している方々は、これから紹介する資格に挑戦してみてはいかがでしょうか。
国家資格
応用情報技術者試験の上位は高度試験と呼ばれており、分野ごとに資格が分かれています。
ITパスポート試験・基本情報技術者試験・応用情報技術者試験が、ITに関わる知識を広く浅く問うのに対して、高度試験はある特定の分野にフォーカスし、より深い部分まで問われるのが特徴です。
高度試験には、以下の種類があります。
試験名 | 概要 |
---|---|
データベーススペシャリスト試験 | データベースに関わる知識・技術力が問われる。 |
ネットワークスペシャリスト試験 | ネットワークに関わる知識・技術力が問われる。 |
エンベデッドシステムスペシャリスト試験 | 組込みシステム(家電製品やIoTなど、機械を制御するための情報技術)の関わる知識・技術力が問われる。 |
プロジェクトマネージャ試験 | アプリケーション・システム開発をプロジェクトとして進めるに際し、マネージャが持つべきQCD(品質・コスト・納期)の知識・技術力が問われる。 |
ITサービスマネージャ試験 | 情報システムを導入するに際し、最大の投資効果を生み出すために必要な知識・技術力が問われる。 |
システムアーキテクト試験 | 導入したい情報システムの要件を充分に満たすために必要な設計に関わる知識・技術力が問われる。 |
システム監査技術者試験 | 情報システムが生むリスクを検証するために必要な知識・技術力が問われる。 |
ITストラテジスト試験 | ITを活用して企業の経営戦略を練るために必要な知識・技術力が問われる。 |
情報処理安全確保支援士試験 | セキュリティ的なリスクを検証し会社経営を支援するために必要な知識・技術力が問われる。 |
実際の問題では、エンジニアとして実務経験を積んでいることを前提とした問題が出題されるため、エンジニアとしてある程度経験を経ている方が受験すべき資格です。
実務に就いてある程度経験を積み、さらなるスキルアップを目指したいときに取得するようにしましょう。
民間資格・ベンダー資格
国家資格だけでなく、民間企業・団体が設置している資格も存在します。
中でもエンジニアが受けるべき資格は、プログラミング言語の認定試験です。主なプログラミング言語の認定資格を以下に示します。
プログラミング言語 | 試験 |
---|---|
Java | Oracle認定Javaプログラマ |
Ruby | Ruby技術者認定試験 |
PHP | PHP技術者認定試験 |
C | C言語プログラミング能力検定試験 |
Python | Pythonエンジニア認定試験 |
国家資格である基本情報技術者試験でもプログラミング言語の読解問題は出題されますが、民間・ベンダーが設置している資格は、プログラミング言語の仕様について深く理解できているかが問われるため、まさにプログラミングスキルの腕試しができるといえます。
【大学生向け】資格合格のためのロードマップ
さまざまな資格について取り上げましたが、ここでは、資格合格までのロードマップについて詳しく解説していきましょう。なお、ここでは基本情報技術者試験を受験するという前提で解説していきます。
どの試験/いつの試験を受験するかを決める
まずは、いつどの試験を受験するかを決めましょう。基本情報技術者試験は、毎年4月と10月に定期的に開催されています。
各月のおよそ半年前から応募が開始されるため、主催者であるIPAのホームページを確認するようにしましょう。
参考書/過去問を流し読んで雰囲気を掴む
受験に応募したら、さっそく学習に取り掛かりましょう。学習の際は、過去数年分の過去問が掲載された参考書をはじめに買っておきます。
参考書を買ったら、はじめにどのような形式で問題が出題されるのか、ざっくりと目を通します。
詳しく問題を解く必要はなく、どのような分野の問題が出題されているかを確認し、実際の試験の雰囲気を掴むだけでまずは大丈夫です。
参考書+ネットで過去問を解きまくる
雰囲気がつかめたら、ひたすら過去問を解きまくりましょう。
幸いなことに、基本情報技術者試験の午前試験では、過去に出題された問題が一言一句違わず、再び出題されることがあります。ボーナス問題といっても過言ではありません。
点数を取り損なわないようにするためにも、過去問の反復で頭に叩き込みましょう。
一方、午後試験では読解力が試されます。問題文は、文章だけでなく図や表なども含まれており、問題文を解くカギになる情報を図や表から正確に読み取らなければなりません。やはりこれも、過去問の反復によって慣れていくほかありません。
プログラミング言語の問題を解く際は、プログラミングの読み書きができる力が必要になります。
したがって、基本情報技術者試験の学習と並行して、対象のプログラミング言語について学習しておきましょう。
基本情報技術者試験では、以下のプログラミング言語の中から1つを選択して解きます。
- C
- Java
- Python
- アセンブラ(CASLⅡ)
- 表計算(エクセル・スプレッドシート)
C言語・Java・Pythonについては、システム開発で広く利用されているプログラミング言語であるため、学習しておいて損はないでしょう。
もし、プログラミング言語の学習に充分な時間が取れない場合は、比較的短時間で理解できるアセンブラ、あるいはエクセル・スプレッドシートなどの類である表計算を選択しましょう。
【まとめ】資格合格で満足しちゃダメです
さて、今回は、エンジニアになるために取得しておきたい資格やその学習方法について、詳しく解説していきました。
しかし、資格に合格しただけで満足してはいけません。
エンジニアとして将来仕事をするためには、資格以外に、コミュニケーションスキルも非常に重要になります。
基本的に、システム開発はチームプレイです。
情報システムを導入したいと考えているクライアントがいて、ヒアリングするエンジニアがいて、ヒアリングした内容を基に設計・開発・運用するエンジニアがいて、というように、多くの人間が関わり、一つのプロジェクトを推し進めていきます。
プロジェクトを円滑に進めるためにも、報連相はもちろんのこと、課題や問題をわかりやすく説明するスキルが重要になってきます。
そのうえで、経験の積み重ねがエンジニアとしての価値をさらに向上させます。
エンジニアとしての価値が向上すれば、さらに高度なシステム開発を経験することができ、さらに責任ある役職にも就くことができ、ひいては収入アップが期待できます。
そのための事前準備として、今回ご紹介した資格を取得し、IT業界を生き抜いていくための最低限の知識や技術力を身につけておくと、実務を始める際の大きなアドバンテージになるかと思います。
最後に
本記事でご紹介した通り、エンジニアとして就職する際に必要な資格は特に存在せず、誰もが平等にエンジニアなれる権利を持っています。
ただし、エンジニアになってからは様々な知識・技術を求められるため、その事前準備として、学生のうちに資格を取っておくのは非常に有効です。
難易度としてもそれほど高くなく、しっかりと準備すれば十分合格できるものですので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
最後にもう一度、本記事の内容を確認しておきましょう。
- プログラミングに資格は必要ない
- 学生のうちにとっておくと良い資格
→ITパスポート
→基本情報技術者試験
→応用情報技術者試験 - 資格合格のためのロードマップ
→どの試験/いつの試験を受験するかを決める
→参考書/過去問を流し読んで雰囲気を掴む
→参考書+ネットで過去問を解きまくる - でも、資格合格で満足しちゃダメです
このブログを通じて少しでも「傍(はた)を楽(らく)にする」ことができていれば嬉しく思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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