私もそうだったのですが、Rails6のリリースを受け、既存のプロジェクトのRailsをアップグレードした方も多いのではないでしょうか?
「無事にアップグレードが完了し、特にエラーも発生していない、よし!」と思ってよくよくログを見てみると以下のメッセージが表示されていたのではないでしょうか?
"DEPRECATION WARNING: Single arity template handlers are deprecated."
“WARNING” である以上、いますぐに影響の出るものではありませんが、毎回サーバーを立ち上げる度に表示されるのは気になりますし、技術的負債を残しておくのもスッキリしないですよね。
今回はそんな状況を打破すべく、”DEPRECATION WARNING: Single arity template handlers are deprecated.” の原因と解決方法についてご紹介させていただきます。
(※あまりオススメはしませんが、結論のみ知りたい方はページ下部までスキップしてご確認ください。)
なお、Railsについては以下の記事にてご紹介していますので、こちらも併せてご確認くださいね。
今回は、いまやWebアプリ開発の定番フレームワークとなりつつあるRuby on Rails(以下「Rails」とします)についてお話しさせて頂きます。 Web上で公開されているアプリケーションの中にもRailsを使用しているものは非[…]
まずは日本語に直しましょう
上記のWARNINGですが、全文としては以下のようになるかと思います。
DEPRECATION WARNING: Single arity template handlers are deprecated. Template handlers must now accept two parameters, the view object and the source for the view object.
Change:
>> Coffee::Rails::TemplateHandler.call(template)
To:
>> Coffee::Rails::TemplateHandler.call(template, source)
こちらを日本語に直してみると概ね以下の通りです。
警告(非推奨):シングルアリティテンプレートハンドラ(Single arity template handlers)は非推奨です。テンプレートハンドラには、ビューオブジェクトとそのソースの2つのパラメーターが必要になります。 "Coffee::Rails::TemplateHandler.call(template)" という記載を "Coffee::Rails::TemplateHandler.call(template, source)" に変更してください。
何となく、coffee-railsで元々使っていた
“Coffee::Rails::TemplateHandler.call(template)“
という記載(=”Single arity template handlers”)を変更しないといけない、ということは分かるかと思います。
coffee-railsはgemですので、そのgemを利用している我々開発者ができることといえば、gemのupdateのみになりますね。
(※gem自体のバグという可能性もありますが、確率としては低いため、まずはgemのupdateを試しましょう。)
coffee-railsのアップデート
アップデートするにしてもそのバージョンを調べる必要がありますね。
そこで色々と探してみると、Githubに類似の問題に関するISSUEが立てられていました。
https://github.com/rails/jbuilder/issues/452
こちらのISSUE内に「5.0.0にアップデートすれば大丈夫だよ。(原文: “update your coffee-rails gem version to 5.0.0. It should resolve your problem.”)」という記載がありますね。
この通りにGemfileの記載を以下のように変更しましょう。
gem 'coffee-rails', '5.0.0'
その後、今回はgemのバージョンを変更したため、”bundle update” を実行しましょう。
その後、再度サーバーを起動させてみるとWARNINGが表示されなくなっているはずです。
そもそもcoffee-railsを使っていない場合
そもそもプロジェクト内でcoffee-railsを使用していない場合はGemfileからcoffee-railsを削除し、”bundle install” を実行しましょう。
その後、以下のようなエラー文が出てしまう方もいらっしゃるかと思います。
LoadError (cannot load such file -- coffee_script)
これはRailsにキャッシュが残ってしまっているためですので、以下のコマンドを実行してキャッシュを削除してください。
bundle exec rails tmp:cache:clear
これで無事サーバーが立ち上がるかと思います。
結論
coffee-railsのバージョンを上げるか、そもそも不要であればcoffee-railsを削除してしまいましょう。
前者の場合であればGemfileの記載を以下のように変更して “bundle update“ を実行しましょう。
gem 'coffee-rails', '5.0.0'
後者の場合であればGemfileからcoffee-railsを削除し、“bundle install“ を実行しましょう。
“LoadError (cannot load such file — coffee_script)” というエラーが出てしまう場合はさらに以下を実行しましょう。
bundle exec rails tmp:cache:clear
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日々の業務に追われて自分を見失わないよう、
定期的にキャリアを振り返るようにしておきましょう🤲
最後に
Rails6へアップグレードした際の”DEPRECATION WARNING: Single arity template handlers are deprecated.” のメッセージについて、その原因と対処法をご紹介しましたがいかがでしたか?
エラーに直面した際にはただそのエラーを解消するだけでなく、その背景にある用語や技術についても確認しておくようにしましょう!
このブログを通じて少しでも「傍(はた)を楽(らく)にする」ことができていれば嬉しく思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。